早食い(はやぐい)とは、食料や料理をともかく早く食べる行為である。また大食い(おおぐい)/大食(たいしょく)とは、大量に食べる行為である。共に、健康にとって悪い影響を与え、マナーに反する食べ方だといわれている。
早食いや大食いは、催しとして行われているものや、競技(スポーツ)とみなすものがある。また、最近は、娯楽番組の見せ物としてテレビで放送されることがあるが、「娯楽番組だからいい」という人が居る一方、往々にして食べ方が見苦しく批判される要素を含む。また大食では肥満や心筋梗塞、肺がん等の病気との関係性から、批判も見られる。
早食いは、特に忙しいサラリーマン等に多く見られる物で、以下の特徴がある。
あまり噛まないで飲み込む
味はお構いなし
大抵は大食いでもある
水を大量に飲む。
長男が多い
古くは武士、そして旧日本軍の習慣が戦後、ビジネスマン、公務員、医師、看護師に受け継がれたものである。軍隊等では短時間で食事を終わらせることも合理性があるが、ビジネスマン等においてはあまり合理性がない上、近年では胃腸に負担が掛かり、消化器疾患を患う原因ともされているため、そのような食べ方が改められるよう求められる傾向が存在する。しかし相変わらず忙しさのために食事の時間を削らざるを得ず、早食いに徹する。
その一方、フランス語で大食を意味するグルマン( Gourmand )は美食家の意味を内包する。早食いではない大食の者では、しばしば味や風味を重視する者もおり、こちらは食通(グルメ)に通じる(→食通)。ただし日本語の範疇として「早食い」や「大食」といった要素が前面に出る場合は、風味が二の次である傾向は否定できない。風味を重視する場合は美食家の範疇で扱われる。
定義等
早食いの場合、満腹感を得るための消化・吸収と血糖値の上昇が間に合わず、多くの場合において満腹感を得た時点で大食いとなっている場合が多い事から、早食いは大食いと同義とされることがある。
これは、食事が人生における娯楽の大きな部分を占めるものであるにも拘らず、満腹になってしまえばどんな美食であろうとも中断せざるを得ないということにも絡んでいると思われる。特に古今東西の美食家は、時に優れた消化促進剤を財に物を言わせて求めたり[要出典]、人によっては食べた傍から吐き戻して更に食べるなどの涙ぐましく、そして食に対する冒涜とも受け取られかねない行為を行っている。
やせの大食い
大量に食を摂取しても太らない体質の人を指す言葉である。原因は大きく二つある。一つは胃の形状である。胃が腸へと垂れ下がった形状をしている場合(胃下垂)、食べ物は胃に長くは留まらずに腸へと流れていく。もう一つは体温維持を図る褐色脂肪細胞を多く持っている場合である。これが活発な場合、摂取した余分なエネルギーは熱として放出される。栄養の吸収が良くない事が原因の一つとも考えられる。
なお、マウス実験の段階ではあるが、大阪大学大学院医学系研究科の下村伊一郎教授の研究によると(2004年10月の報告、アメリカの雑誌ネーチャー・メディスンに掲載)、脂肪組織内にある酵素PTENを減らすことでやせの大食い体質になることがわかっている。ただ2005年05月19日、上記の下村教授の論文は捏造であるとの報道がなされており、米医学誌「ネイチャー・メディシン」に論文の取り下げを申し入れたということである。いくら食べても太らないマウスは幻となった。
その一方で、いわゆる寄生虫が体内にいると栄養吸収が阻害され、痩せるという俗説がある。ことサナダムシの特に人体に及ぼす影響の少ない種類のものを意図的に入れている有名人(モデルなど)もいるという噂ないし民間療法もまことしやかに語られるが、効果の程は定かではない。寄生虫に絡んでは衛生仮説のような仮説もあるが、こと近代以降で社会全体の衛生が著しく発達した現代社会では、寄生虫の宿主になる機会も減少(→糞)、「痩せの大食い=寄生虫の宿主」説は俗説の域を出ないのが実情である。サナダムシなど寄生虫の研究でも知られる藤田紘一郎元東京医科歯科大学教授は当初「サナダムシダイエット」を著書中で言及したが、近年の著書ではダイエットについて触れていないという。
功罪
常識の範疇で「よく食べること」は「よく働くこと」と同じく良いこととされている。食欲旺盛な様子に対する肯定的な表現としては、健啖(けんたん)という言葉がある。
もっともこれらは常識の範疇にある場合で、常識を逸脱した早食い・大食いは非難される。特に食事のマナーによる所が大きく、食べ方に見苦しい点がある場合は、特に嫌われる要因となりやすい。早くたくさん食べるために、パンを牛乳につけて食べるのは気持ち悪い。最近は食に関する関心が高まったこともあり、食べ物を粗末にするなという指摘もある。
イベント・競技等
古くから、食に対する渇望から、腹一杯食べたいという欲求も根強く、それこそ無理矢理に腹一杯になるという催し物や競技は多い。日本ではわんこそば(岩手県)が良く知られているが、その他にも特大のメニュー(デカ盛り)を出す店や、特大のメニューを指定時間内で食べ終えたら代金は無料(その代わり食べ残したら実費を支払わなければならない)という飲食店の特別メニュー(チャレンジメニュー と呼ばれることが多い)や、テレビの特番物、地方町興しイベントとしての早食い競争は多い。特に近年にあっては食糧生産技術の向上により、食品が豊富にあることも、これら競技が成立する理由に挙げられる。
その一方で、飲食店においては大量の残飯(食品残渣)を生む可能性があることや、催し物に関しては早食いが元で喉に食べ物を詰まらせ窒息死する事件が起こる場合があったり、特にテレビ放送されるものについては、安全性などの観点からPTAや一般視聴者などから批判の声が多いため、これらを見合わせる動きもある。実際に2002年1月、愛知県の中学生が給食中にパンの早食い競争をし、喉に詰まらせて死亡する事故が起き、TBSやテレビ東京など当時早食い競争の番組を制作していたキー局は大食い・早食い競技を題材とした番組制作を取り止めていた。3年後の2005年4月に、テレビ東京が「元祖!大食い王決定戦」としてテレビでの大食い競技番組を復活させたが、依然としてこれらの番組に対する批判は根強い。
競技
早食い・大食いを競技として捉えた場合、一般的な定義(上記参照のこと)とはやや状況が異なり、
早食い競技 - 競技中に満腹を感じないほどの短時間(通常は数分間)で競う
大食い競技 - 競技中に満腹を感じるだけの余裕がある長時間(通常30分?60分間程度)で競う
としており、早食いと大食いを別物とみなす場合が多い。
土山しげるの漫画『喰いしん坊!』においても、おおむね
早食い - 一定量の料理をごく短時間(目安として約30分以内)で完食する
大食い - ある程度時間(30分?60分程度)をかけ、その時間内にどれだけの量を食べられるかを競う
としており、「早食い=陸上の短距離走」「大食い=長距離走」というたとえで説明している。
アビランド ケイソ グズア 月の宿 トラム 太鼓判 バロイ ガリウム ジョーカー スーパー プチブ ダムウェ フット チルドレン シーズン ポインセ キッチン メンチ ナラティブ 河童大王 アービト キャリア カララー ダブルシン ガッツ カフス ビジョン デバイ マスゲ シェード ナル 華麗 プロジェト スタート スタンド ハノー リアリ スヌーピ アオザイ フォトメ ビンバ シネコン スローガン ライン センナ ハイマツ アコード フォカマイ スコア ケブキ
特に早食い競技においては、非常に短い時間内で多くの食物を摂取しようとするあまり、喉に食物を詰まらせて呼吸困難に陥るなどの事故が起こる可能性が高いことから、素人向けの競技会においては近年早食い競技を回避する傾向が見られる。またかつて「日本大食い協会」(現在は消滅)会長だった岸義行は、「早食い競技と違い、大食い競技ではこのような死に至るような事故の起こる危険性は非常に低い」として「健全な大食い」という概念を主張していた。ただこれに対しては、小林尊が「水中毒に代表されるように、大量の食物や水分の摂取により体に異常をきたす場合もあり、そもそも『安全な大食い』というものは存在しない」と反論している。実際に、塩や水など生物の生存において基本的な物質の大食いで死亡した例があり、度を逸することに対する危険性が存在する。
一方で早食い競技を得意とする競技者(俗に「フードファイター」とも呼ばれる)の一部には、早食い競技をスポーツとして確立しようとする動きがある。日本では前記のテレビ番組中断のあおりを受けて現在その動きは停滞気味であるが、アメリカでは国際大食い競技連盟(IFOCE)という団体が存在し、『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』を始めとする数多くの早食い・大食い大会を主催しているほか、フードファイターの世界ランキングを定めている。近年アメリカのスポーツ専門テレビチャンネルであるESPNが『ネイサンズ?』の模様を生中継するなど、アメリカでは徐々に早食い競技がスポーツとして認知されつつある。
また、別の観点では、このような競技に食料を費やすぐらいならば食糧難の貧困国に対して積極的に食料を寄付するべきではないかとする意見もテレビ番組への批判中などに見出せ、「生理的欲求の必要以上に消費すること」への批判も存在する。